平成23年ホタルイカ漁況予報

富山県農林水産総合技術センター
水産研究所

本年のホタルイカの総漁獲量は、平年(平成13年~22年の平均漁獲量:2,064トン)並みか、
それをやや下回る1,100~1,300トン程度と予測される。

根拠となった情報

  1. 2月の漁獲量が多い(少ない)とその年の漁獲量も多く(少なく)なる傾向が認められ、1995年以降では、2月の漁獲量が4トン未満だった年(8回)の総漁獲量は全て2,000トンを下回っている。本年2月の漁獲量は、2月25目現在で約0.4トンとなっている。
  2. 2月下旬に岩瀬沖で実施したトロール網による採集調査では、ホタルイカが1曳網平均で1.0個体採集された。1988年以降の採集数とその年の総漁獲量との関係式から、総漁獲量は1,350トンと計算された。
  3. 5月の山陰沖の水温と翌年の富山県における漁獲量との間には、よく似た変動パターンが認められる。1984年以降の山陰沖水温と翌年の富山県における漁獲量の関係式からは、総漁獲量は1,088トンと計算された。

まとめ

項目1からは総漁獲量が2,000トンを下回る可能性が高いと考えられる。項目2及び項目3の関係式から導き出された漁獲量を勘案すると、本年の総漁獲量は平年を下回る1,100~1,300トン程度になると考えられる。