ホタルイカにコレステロール値を下げる作用

富山短大・竹内准教授らラット実験で実証。

富山短期大学食物栄養学科の竹内弘幸准教授らのグループはこのほど、ホタルイカの成分に血中や肝臓の脂質を低下させたり、血中コレステロール濃度を下げたりする働きがあるのを動物実験で確認しました。

竹内准教授らは、ラット21匹を7匹ずつ3グループに分け、それぞれに、通常の餌、ホタルイカの凍結乾燥粉末を5%混ぜた餌、スルメイカの同様の粉末を5%混ぜた餌を2週間与え続けた後、血液と肝臓を調べた結果、ホタルイカを与えたグループは通常の餌を与えた場合に比べ、肝臓の中性脂肪量が平均で3割減少し、スルメイカの場合は1割減にとどまった。血中コレステロール濃度も、スルメイカでは1割減だったが、ホタルイカでは2割減ったという。

さらに、最新の遺伝子解析技術を使って肝臓の遺伝子を解析したところ、脂肪合成に関係する遺伝子の働きが抑えられていることもわかった。

竹内准教授は「スルメイカに血中脂質低下作用があるとの報告はこれまでにあるが、今回の実験でホタルイカの脂質低下作用はスルメイカ以上と分かった。(加熱によって)内臓まで丸ごと食べられるホタルイカは、他のイカにない特有の有効性分が含まれている可能性がある」とみている。

ホタルイカにコレステロール値を下げる作用記事
日刊みなと新聞(平成24年3月28日)より転載