平成26年ホタルイカ漁況予報

富山県農林水産総合技術センター
水産研究所

本年のホタルイカの総漁獲量は、
平年(平成16~25年の平均漁獲量:2,025トン)並みかそれをやや上回る、
2,000 ~2,300トンと予測される。

根拠となった情報

  1. 2月中旬までの県内漁獲量と3月以降の県内漁獲量の間には弱い正の相関関係が認められる。平成26年の2月中旬までの漁獲量は約0.98トンであり、前述した関係から式を導き出して計算したところ、3月以降の県内漁獲量は50%の確率で2,031±611トンと予測された。  また新湊地区における2月中旬までの漁獲量と3月以降の県内漁獲量の間にも正 の相関関係があり、2月中旬までの漁獲量(約0.25トン)から同様に計算すると、 50%の確率で1,820±603トンと予測された。
  2. 2月に実施した岩瀬沖トロール網採集調査での採集数とその年の県内総漁獲量の間には正の相関関係が認められる。平成26年の調査では、ホタルイカが1曳網平均 で14.3個体採集され、昭和63年以降の採集数とその年の総漁獲量との関係式から、平成26年の総漁獲量は50%の確率で1,918±559トンと予測された。
  3. 5月の山陰沖水深100m層の水温と翌年の県内総漁獲量との間には、よく似た変動パターンが認められる。平成2年以降の山陰沖水温と翌年の県内総漁獲量の関係式から、平成26年の総漁獲量は50%の確率で2,832±467トンと予測された。

まとめ

これらの情報から予測された平成26年の総漁獲量は、平年(平成16~25年の平均漁獲量:2,025トン)並みかそれをやや下回る、2,000~2,300トンと予測される。