平成24年ホタルイカ漁況予報

富山県農林水産総合技術センター
水産研究所

本年のホタルイカの総漁獲量は、
1,700トン(平成14~23年の平均漁獲量:2,242トン)を上回ると予測される。

根拠となった情報

  1. 2月の漁獲量が多いとその年の総漁獲量も多くなる傾向が認められる。1953年以降で、2月の漁獲量が1トン以上だった年21回のうち、15回(71%)で総漁獲量は2,000トンを上回っている。本年2月の漁獲量は、2月25日現在で約2.0トンとなっている。
  2. 毎年2月に岩瀬沖で行っているトロール網によるホタルイカの採集調査の採集数とその年の総漁獲量の間には正の相関関係が認められる。2012年の調査では、ホタルイカが1曳網平均で2.7個体採集され、1988年以降の採集数とその年の総漁獲量との関係式から、2012年の総漁獲量は1,589トンと計算された。
  3. 5月の山陰沖の水温と翌年の富山県における漁獲量との間には、よく似た変動パターンが認められる。1985年以降の山陰沖水温と翌年の富山県における漁獲量の関係式からは、2012年の総漁獲量は1,689トンと計算された。

まとめ

項目2及び項目3から導き出された漁獲量は約1,600~1,700トンであるが、項目1からは2,000トンを上回る可能性が高いと考えられる。これらを勘案すると、2012年の総漁獲量は1,700トンを上回ると考えられる。