平成25年ホタルイカ漁況予報

富山県農林水産総合技術センター
水産研究所

本年のホタルイカの総漁獲量は、
平年(平成15~24年の平均漁獲量:2,115トン)並みかそれをやや下回る、
1,700 ~2,000トンと予測される。

根拠となった情報

  1. 2月中旬までの県内漁獲量と3月以降の県内漁獲量の間には弱いながらも正の相関 関係が認められる。2013年の2月中旬までの漁獲量は約1.3トンであり、前述した関係から式を導き出して計算したところ、3月以降の県内漁獲量は50%の確率で2,112±624トンと予測された。
    また新湊地区における2月中旬までの漁獲量と3月以降の県内漁獲量の間にも正 の相関関係があり、2月中旬までの漁獲量(約1.0トン)から同様に計算すると、 50%の確率で2,299±627トンと予測された。
  2. 2月に実施した岩瀬沖トロール網採集調査での採集数とその年の県内総漁獲量の 間には正の相関関係が認められる。2013年の調査では、ホタルイカが1曳網平均 で7.3個体採集され、1988年以降の採集数とその年の総漁獲量との関係式から、2013 年の総漁獲量は50%の確率で1,817±566トンと予測された。
  3. 5月の山陰沖水深100m層の水温と翌年の県内総漁獲量との間には、よく似た変動パターンが認められる。1990年以降の山陰沖水温と翌年の県内総漁獲量の関係式から、2013年の総漁獲量は50%の確率で1,545±442トンと予測された。

まとめ

これらの情報から予測された2013年の総漁獲量は、平年(平成15~24年の平均漁獲量:2,115トン)並みかそれをやや下回る、1,700~2,000トンと予測される。